「パッシブデザイン」という言葉を聞いたことがありますが?パッシブデザインとは、自然エネルギーを利用した快適な住まいづくりを実現する設計思想や設計手法のことです。今回はパッシブデザインについて詳しくご紹介します。
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パッシブデザインって何?
「パッシブデザイン」とは、太陽の光や風などの自然エネルギーを活用した快適な住まいづくりを実現するための設計思想・設計手法のことです。エアコンなどの機械はできるだけ使わないようにして、冬は暖かく、夏は涼しい家になるように設計します。
パッシブデザインの目的
パッシブデザインは、自然の力を最大限に活用して、夏も冬も快適な設計を行うことにより、電気やガスへの依存率を減少させることを目的としています。省エネしつつ、快適な暮らしが実現できるのです。
夏は涼しく「自然室温で35度以下」
夏を涼しく過ごすために、植物で日陰を作ったり、太陽の光を軒などで遮ります。外の暑さを室内に入れず、室内の涼しさは逃がさないようにします。そして自然の風を立体的に通すことで、快適な暮らしを目指します。
冬は暖かく「朝6時の自然室温で16度以上」
冬の太陽の光をふんだんに室内に取り込むことで、ポカポカなお部屋にします。冬の寒さは室内に入れず、室内の暖かさは外に逃がせません。外から取り込んだ熱を家が蓄えるように設計します。
パッシブデザインの5原則
パッシブデザインは「省エネルギー」と「質の高い室内環境」を実現させるために次の5原則があります。
1.<冬>断熱
断熱は、冬の暖かさを実現するためでも重要なものであり、断熱性能が高くなることで外と内の温度差も大きくなります。
2.<冬>日射熱利用暖房
冬でも太陽の光を室内に取り入れることで、室内の温度が上がり、夜まで持続します。暖房も削減できるので、省エネにつながります。
3.<夏>日射遮蔽
夏の涼しさを実現するためにも、夏の日射を遮蔽することが大切です。窓周りを工夫して日射を防いだり、換気によって室内に入る熱量を少なくします。また、屋根や外壁を日射をはじく素材を選ぶのも良いでしょう。
4.<夏>自然風利用
自然風を利用することで、熱を排除し、快適な空間を作ります。これは、室内の温度よりも外の気温が低いときに行うことがポイントです。これを実現するために「全方位通風」や「立体通風」などを利用します。
5.昼光利用
日中は照明器具に頼らず、太陽の光を取り込んで明るい室内で過ごします。窓を設けて自然光を取り入れたり、家の中に入った光をできるだけ奥に導くことができるように設計します。
パッシブデザインを取り入れてみよう
省エネしながら、快適に暮らす「パッシブデザイン」についてご紹介しました。自然のエネルギーを取り入れながら1年中快適に暮らすことのできるお家です。ぜひ参考にしてみてくださいね。