新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが増えたことや、休日も旅行やレジャーを思い切り楽しむことができない状況の中、家づくりを検討している人たちが世界中で増えています。住宅市場が世界的に盛況なため、木材を輸入に頼っている日本では、ウッドショックとも呼ばれる木材危機の影響が出てきています。
「せっかく契約しても家が建てられない」といった残念な結果にならないためには、どうすればいいのでしょうか。
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急ぐ場合はなるだけ早く、急がないなら様子を見る
建築木材が不足し価格が高騰している現象のことをウッドショックといいますが、現在の日本の住宅の木材の約70%近くが輸入によるものです。国産の木材を使用すればよいのではと思いがちですが、山から木を切り出してすぐに建築材として使えるものでもありません。
長期間の乾燥などの工程も必要なため、住宅市場における木材の高騰はしばらくは続くと考えられます。
「住宅の購入を急ぐ場合はなるだけ早く、急がないなら様子を見る」といったところが一般的な対処法ですが、住宅の購入は「思いついた時が買い時」とも言えます。
せっかく決断したからには、予定通り計画を進めていきたいと誰もが思うのではないでしょうか。
これから注文住宅や建売住宅の購入を検討している人は今後の動向などを調べ、すでに着手している場合は、着工時期が遅れないか、木材の価格高騰による価格変更はないかなどを建築会社にきちんと確認しておくことが大事です。
ウッドショックの中で住宅会社を選ぶ際に
契約しても家が建てられないといったことがないように、まずは複数のハウスメーカーや工務店の情報を得ましょう。お気に入りの住宅会社だからと、すぐに決めてしまわずにネットなどで各社の現在の状況を自分で調べる必要があります。
木材の調達に苦しむハウスメーカーの中には、着工時期の大幅な遅れや価格変更などからトラブルになっているケースもあるようです。ウッドショックの中で住宅会社を選ぶ際には、社内にファイナンシャルプランナーなどがいて、適切なアドバイスが受けられると安心できます。ちなみにトヨシマホームでは、グループ内に木材卸・加工会社を有していますので優先的に木材の確保を進めておりますのでご安心ください。
ウッドショックはいつまで続くか
世界中で住宅需要が高まっている中で、木材を運ぶ貨物やタンカーが不足しているのが現状です。アメリカでは低金利政策によって国内の住宅需要が増加しており木材の輸出量が減っています。
日本はアメリカの他にも、カナダ、ロシア、マレーシア、インドネシア、オーストラリアなどからも木材を輸入していますが、日本への木材の輸送は海路のため、潤沢に輸入材が入ってきません。世界的に住宅の需要が増えたこともあり、輸入材、国産材ともに従来の価格より20~30%程度の価格上昇がすでに起こっています。
木材を加工する国内のプレカット工場では材料調達がうまくいかず、開店休業状態の所もあり、今後コロナが収束しても住宅の価格上昇は長期化しそうです。
ウッドショックの中で国からの住宅取得支援策にも陰りが?
2021年10月末までに一定の省エネ性能を満たす注文住宅を新築した場合、省エネや環境、防災関連、ステイホーム関連などの商品と交換できる、「グリーン住宅ポイント制度」が利用できますが、ウッドショックの影響で工期が遅れると、恩恵にあやかれない可能性もでてきました。
その他にも木材が手に入らずに工期が伸びてしまうと、「住宅ローン減税の特別措置」や 「すまい給付金」などの適用期限が過ぎてしまう恐れもあります。
安心して家を建てよう
ウッドショックがいつまで続くのか先が見えない状況ですが、ウッドショックの中にもかかわらず、安定的に受注をおこなっている住宅会社もあります。これから住宅を購入する場合は、契約しても家が建てられないといったことがないように
施主の質問や相談に誠意をもって対応してくれる住宅会社を選びましょう。また、すでに着工している場合は、着工時期が遅れないか、木材の価格高騰による価格変更はないかなどを確認しておくことが大事です。