家つくりを始めるにあたり、重要なのが費用。家つくりの工事費も重要ですが、実は見落としがちなのが「建物以外にかかるお金」です。その費用が全体の3割も占めるというのですから、とっても大きいものです。今回は家つくりに必要な諸経費をご紹介します。
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工事費7割、その他3割
家を建てるにあたり、必要な費用のうち工事費が7割、その他の諸経費が3割です。3割の中で2割が付帯工事費、1割が登記費用などの諸費用とされています。
付帯工事費について
付帯工事費とは、建築費以外の解体工事や造成工事など指します。それぞれの項目について詳しく説明します。
解体工事にかかる費用
家を建てる場所が、更地ではなく家が建っている場合など建て替えの場合には解体費用が必要です。また解体費用だけでなく、足場を組む場合の足場代や周囲に迷惑をかけないための養生費などがかかってきます。また、家を囲む塀や庭木、物置など処分する場合にも費用が発生します。
造成工事にかかる費用
造成費用は、家を建てる場所の整地にかかる費用です。高低差のある敷地の場合には、崩れ落ちるのを防ぐための擁壁費用もあります。
基礎補強工事にかかる費用
家を建てる土地の地盤が軟弱な場合にかかってくるのが、基礎補強工事です。これは、家を建てる前に行う地盤調査の後で必要だと判断された場合に行います。地盤の状態によって行う工事内容が変わってきますが、セメント系の材料を使って地表面を固める地盤改良工事、固い地盤まで杭を打つ工事などがあります。
インテリア費用・電設工事費用
家が完成した後の家具やカーテンなどのインテリア費用や電化製品にかかる費用です。前に住んでいたときのものを使用する場合もありますが、カーテンは窓の大きさに合わせて異なるため、新しく買う場合が多いでしょう。電設工事に関しては、エアコンなどの空調設置費用や、照明器具なども含まれます。
エクステリア工事にかかる費用
エクステリア工事とは、庭や外構をつくるための工事です。門扉、フェンス、ガレージなどの外構日、庭の造園工事費用があたります。
諸費用について
諸費用とは、家づくりにかかる税金やローンに関する費用、保険料などが含まれます。住宅ローンには含まれないため、あらかじめ準備しておきましょう。
登録免許税
家を建てるにあたり、5つの登記を行います。
滅失登記:これまで住んでいた家を取り壊した後、1ヵ月以内に出すもの
表示登記:家が完成した後、1ヵ月以内にどのような建物かを示すもの
所有権保存登記:新しい家の所有者がだれかを示すもの(固定資産税評価額×0.1%)
抵当権設定登記:住宅ローンを借りた場合(ローン借入額×0.1%)
抹消登記:住宅ローンを返済し終えた場合
印紙税
家の建築をお願いした会社と結ぶ「建築工事請負契約書」、ローンを借りる銀行などと結ぶ「金銭消費賃借契約書」の作成に、印紙税が必要です。
不動産所得税
新たに不動産を所得したときの税金「不動産所得税」です。固定資産税評価額を基に計算を行います。
住宅ローンの手続きにかかる費用
住宅を購入する場合、多くの人は住宅ローンを利用します。金融機関によっても様々ですが、ローンを組む際に次のような諸経費が必要となるので確認しておきましょう。
・事務取扱手数料
・保証料、保証事務取扱手数料
・団体信用生命保険料
・抵当権設定登録免除税
・印紙税
・司法書士報酬
つなぎ融資費用
住宅ローンが始まる前、一時的に借り入れる「つなぎ融資」です。住宅ローンの発生は、家が完成した後ですが、その前に、着工金や中間金など支払いが発生します。そのため、一時的に別のローンを組み、支払いを行います。つなぎ融資には、印紙代や手数料、利息などの費用が必要です。
火災・地震保険の費用
住宅ローンを借りる場合には、加入が義務づけられている火災保険、任意加入の地震保険などの保険料が発生します。
これまで説明してきた以外にも必要な費用は、以下の通りです。
・仮住まい費用:建て替えの場合、一時的に住む費用(家賃、敷金礼金、共益費など)
・引っ越し費用:新しい住まいへ引っ越す際にかかる費用
・式祭典費用:家を新築するにあたり、地鎮祭、上棟式にかかる費用
・その他:着工前や引っ越しの時に、近隣の方々への挨拶時に持参する手土産代など
いつ支払うのか、把握しておこう
家を新築するにあたっては、工事費のほかに支払いが多々あります。様々な費用を支払う際には、いつ、どのぐらいの金額が必要なのか、事前に把握しておくことで費用の準備をすることができます。家を建築する際には、あらかじめ必要な費用を明確にしておきましょう。